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能舞台が語りかける・・・

 2010年の今回、地域の宝の修復にとりくんだとりくみの写真。

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 実は、数年前から茅葺きの能舞台の屋根がかなり傷んでいた。また、写真のように骨格である横柱も朽ちたり、折れたりしていた。(写真は、落ちるのを押さえている)

 この状態の能舞台をどうしようか?ということから「椿尾能楽・石工の里」が生まれることになる。
 この朽ちる寸前の能舞台が地域の人々に語りかけてきた。

 集落で健在の萱の屋根葺き職人も高齢のため、作業はむずかしいため、修復も困難。また、屋根の材料の萱もない。こんなことから、場合によれば、潰してしまえば、手がかからなくてよいという判断もあったが、「なんとかして残せないか」と思案がはじまった。

 しかし、潰すにしても、修復するにしても費用はかかるので、厳しい経済状況のおり負担も大変だということで、様々な議論の結果スタート。

まずは、屋根葺きの材料の萱。

 とにかく能舞台の修復をと乗り出したは、いいが屋根の材料の萱。各自にお願いして、前年に萱の材料の萱(ススキ)を刈ってもらう。集まった萱がこんな感じに。

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だれが屋根をふく?

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 次なる問題は、「だれが萱屋根を葺くか」で、近隣集落で、高齢だが現役の職人にお願いをしていたが、病気などで、出来なくなったことから、職人探しがはじまる。

 やっと職人(佐渡)をお願いすることが出来た。(写真は、現場下見の状況。)

本職と素人が。

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 屋根の修復には、まず古くなった萱を剥がねばならない。集落健在の屋根葺き職人は、高齢のため屋根に上がれないから、下から指導されながら、「にわか職人」たちが屋根に上がる。

 古い萱を剥いだ後は、骨格の折れている柱等の修復。これは、集落内にいる本職大工さんや引退大工さんの出番。

 いろいろと検討(写真)を重ねた上でスタート。

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屋根葺きはじまる

 まずは、お願いした屋根葺き職人さんたちがおおどころを修復しはじめる。

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茅葺きの足場は、こんな感じです。

仕上げは、地元の元職人。

 写真左は、本職の手により、おおまかにでき上がったところです。材料の萱が十分ないことや予算のこともあり、傷んでいないところを残した状況で、はっきり色でわかります。

 ここで、上にあがるのは止めていた、集落の元職人が、一念奮起!どうせならもっとキレイにしようと、現役復帰を決断して、仕上げをやってくれました。(ふるい萱の部分を補修するように新しい萱を少しずつ刺して修復)

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次は、橋掛り

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 もともと、椿尾の能舞台は、本舞台への入場口である橋掛りは、常設してなく、能が演じられる時に取り付けるようになっているのですが、能の上演にあわせて橋掛りを取り付けることになりました。

 舞台下においてある橋掛りの材料を引っ張り出して、ああでもないこうでもないと場所場所に当てがってみる。

 分からないところや、ない部材もあるために、これまた修復作業に突入。もちろん、主となってくれるのは、集落の大工さんチーム。

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